1/08, 2006

■1月5日赤坂グラフィティライブレポート

Filed under: Live Reports — webmaster @ 7:09 pm
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■1月5日、2006年最初のライブが、おなじみの赤坂グラフィティで行われました。
「Sweet Soul Radio TOKYO Special 3days - 新春艶姿’06 」と銘打たれた今回のライブ、文字通り女性ボーカリストばかりを集めた3日間になっており今日はその初日。そしてこのライブハウスとしてもこれが今年の仕事始めなんだそうです。

マリ子さんの出番は3つ目。4組それぞれのファンで客席はすでに一杯になっていますけれど、皆さんお目当て以外の出演者にもとても熱心に耳を傾けていてたいへん良い雰囲気です。こういうのってやはり嬉しいですよね。

「こんばんは、若林マリ子です。よろしくお願いします。」
「…そうだ、あけましておめでとうございます、 今年もよろしくお願いします。」

今年最初のステージということもあってかちょっぴり固い感じもしたけれど、お正月の挨拶も済ませたところでさっそく曲へと進んで行きます。

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年初めを飾る一曲は去年のライブですっかりお馴染みとなった「Sweets」。
軽やかなギターのストロークとゆったりのびやかな歌声で聴かせてくれるこの曲は、徐々に厚くなって行く演奏と相まってステージの幕開けにふさわしい一曲ではないかと思います。前半ちょっと緊張していた感じもありましたが、間奏のところでチラっとメンバーに目配せしたマリ子さん、バックの2人からも力をもらって広がりのあるサビへとつないで行きます。最後のカットアウトも決まって幸先良い感じ。素敵なスタートになりました。

ここでお水を口にして一呼吸。しかし思いがけずグラスを傾けてしまって、なんだか一気飲みのような風情に… 「お水を飲んだんですよ、えへへ。」とちょっと照れながらMCしてしまうあたり、もうこれだけでファンの心は鷲掴みです(笑)。

辺り一面がマリ子ワールドに塗りかわったところで「Tea leaf」。
この曲もすでに何度かライブで演奏されていますが、今日はいつも以上にしっとり聴かせてくれます。ちょっぴり懐かしい気分にさせられるこの曲は “ICE AGE” や “end of a rainbow” の頃に繋がるようで、しかし現在の彼女を強く印象づけられる作品です。古くからのファンと新しいファンではひょっとしたら受け止め方が違うかもしれないけれど、今後も大事に見守って行きたい一曲。控えめなパーカッションと素朴なメロディ、そしてそこへ絶妙な厚みを加えるベースラインが光ります。

さてここでメンバー紹介。バックを固めるのは昨年にひきつづき熊谷太輔さん(perc)と田中啓介さん(bass)の組み合わせです。昨年中はライブを重ねる毎に恐ろしいぐらいに楽曲の完成度を高めてくれたこのお二人ですが、この進化は次の「ほんとはヴァレンチノ」によって今年になっても続いていることを確信することになります。
昨年から大好評のこの曲、フレットの上をあちこち動き回る田中さんのベースは本当に気持ちよく今回も鳥肌たちっぱなしです。マリ子さんもこの曲あたりからとても落ち着いて来て、演奏を楽しんでいる様子が客席にもビシビシ伝わって来ます。この曲には、ステージ上とオーディエンスが馴染んで行く魔法のような力がありますね。サビのところで聴くことができる熊谷さんのコーラスも昨年以上にいい感じ。曲を終えた瞬間に客席からは大きな拍手が沸き起こりましたが、この演奏なら当然でしょう。

「いやぁ、終わったような気持ちになっちゃったな」

ふとこぼしたマリ子さんの一言。でも実は私もラストがビシっと決まったところで同じ事を思ってしまったのでした。この曲をライブの最後に持ってくるのも案外いいかもしれません。…いやいや、でもライブは始まったばかりです。

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ここで次のライブのお知らせなどを少々。
そして曲目紹介もなく始まったのは初のお披露目となる「good afternoon」。
ちょっと寂しげなアルペジオに続くこの曲は、タイトルとは裏腹にまるで “来たるべき夜へ続く時間” を表しているかのような趣き。マリ子さんが紡ぎだす内面世界の描写はちょっぴり長めの間奏にも引き立てられ底知れぬ奥行きを感じさせます。
ところでこの曲、ライブ終了後にマリ子さんに伺ったところ、年末に出来たばかりでメンバーとはほとんど合わせてもいなかったそうです。それでこれだけの演奏を聴かせてくれるのですからやはりこの3人、凄いとしか言いようがありません。

「今日ね、しゃべること考えてこなかったけど…」
こんな言葉から始まったMC。しかしこのあと、思いがけず深い話になっていきます。

「女の人は恋愛でも仕事でも割と友達とかに相談するんじゃないかなーと思うんですけど、ふと考えると、男の人はどうしてるの? って急に思ったら寝られなくなっちゃって… 」

と、ここでおもむろにマイクを引き寄せた熊谷さん。

「することもありますよ」

マリ子さんの疑問に受けて立ちます。そしてここから彼の告白タイムが…
彼女が出来た時に行きつけの店のマスターに話を聞いてもらったことなどを披露していただき場内大盛り上がり。
「いや、好きなんだよねえ…」「好きになっちゃったんすけどねぇ…」
そのマスターは黙って頷き聴いてくれたそうですが、いやぁ、熊谷さん素敵すぎです〜。

「田中くんは?」
ふとマリ子さんが話を振ったところ「いや、いや、いや…」
ベースの田中さん、頑にマイクを拒否して語ってくれません。でもこのやりとりが妙に可笑しくてまたもや場内が盛り上がります。今日のお客さんは本当に反応が良くて素晴らしいったらないです。

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すっかり客席があたたまったところで残りはあと2曲。そして、熊谷さんのパーカッションソロによって「on the grass」が始まりました。このソロからイントロへの流れは去年までのものを踏襲しているのですが、つまびくギターが加わりマリ子さんが歌いだした瞬間になぜかこれまでとまるで印象が違います。構成も演奏スタイルもほとんど変わっていないのにどういうわけか詩がやたらダイレクトにこちらに届いてくる。そして、それがまたなんとも心地いいのです。一体どんな仕掛けが加えられたのか… 2006年バージョンとも言えるこの「on the grass」、来るべきCD発売を予感させる完成度に達して来たように思えてなりません。

そしてとうとう最後の曲に…
一体どの曲が来るのか、私の頭の中のライブラリが彼女のレパートリーを検索しはじめます。「ヴァレンチノ」はやっちゃったし、去年後半定番だった「つきわた」も新しい年になったから持って来ない気がするし… でもアップテンポがいいよなぁ… 「キッシュロレーヌ」あたりかな?
しかしこんな稚拙な想像は見事に、そして予想以上の驚きで覆されました。
「Sunrise」
なんと最後に来た曲は、今回初披露の新曲だったのです。
ギターの胴をたたくマリ子さんのカウントは思っていた以上に速く、そしてそれに続くイントロのカッティングは鋭く客席に突き刺さります。
すごい… すごすぎる。
バックの2人が織りなす正確で彩り豊かな演奏、そしてそれに乗る力強いマリ子さんの歌声。印象的なフレーズが次々現れ、一度聴いたらもう忘れられないメロディはラストを飾るにうってつけの一曲に仕上がっています。今年の飛躍を感じさせるこの演奏に対し、客席からは惜しみない拍手がいつまでも続いたのでした。

2006年のマリ子さんはきっと大きく羽ばたいてくれそう。
短いながらも、そんなことを感じずにはいられない素晴らしいステージになったと思います。

MCでも紹介されましたが、2月はすでにライブが2本決まっています。
そして帰りのカウンターにはCD(あふれる想い)を買い求める方がたくさん並ばれていました。本当にこれからの一年は期待出来そうです。このことを書き加えて今回のレポートを終えることにしましょう。

セットリストは以下の通りです。

1.『Sweets』
2.『Tea leaf』
3.『ほんとはヴァレンチノ』
4.『good afternoon』
5.『on the grass』
6.『Sunrise』

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(photo & reported by tanz)

※次回ライブは2月1日(赤坂グラフィティ)と2月21日(吉祥寺・MANDA-LA2)です。
ぜひいらしてくださいね!

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